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「（短答）論文対策ゼミ2018」
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早稲田経営学院・“Wセミナー”の総帥として34年もの間君臨し、年商120億までにした男は、徳島のデケンボ（勉強ができない子ども）だった。人生の道を切り開くことができたのは、思わず笑ってしまうほどの、えげつない「プラス思考」と「行動力」によるものである。

1.大店（おおだな）のいらん子
豊彦は、1941年（昭和16年）1月28日、四国・徳島県の、大店（おおだな）が並ぶ繁華街で出生した。東京でいうところの、三越・和光が立ち並ぶ銀座4丁目に相当する。10ヶ月後に、太平洋戦争が勃発するが、まさか、豊彦が連れてきたのではあるまい。家業は、江戸時代から続く成川人形店で、徳島一の規模で、人形の製造・販売業を営んでいた。敷地内に母屋と工場があり、表の大通りから裏の通りまで続く広さであった。子供の頃、“寝ションベンタレ”だった豊彦は、およっさん（当時、徳島市で家事手伝いさんのことを、こう呼ぶ）に、毎日怒られ、尻を叩かれる寸前に、ササッと察知して、すばしっこく、長い長い廊下を、ビュンビュンと逃げ回っていたそうだ。

その成川人形店から、200ｍ位先に行くと、大きな仏壇屋がある。そこの息子で豊彦の2歳後輩の叔母上が、現在の瀬戸内寂聴氏である。当時から、活発な楽しい娘さんだったらしい。その先を少し行くと、NHKの朝ドラ「なっちゃんの写真館」のモデルの、立木写真館がある。立木家の建物は、当時としてはとてもハイカラな洋館であった。そんな環境で育ったご子息の立木義浩氏は、なるほど、ダンディーなはずだ。その立木氏と、豊彦のすぐ上の兄とは同級生である。この界隈は、名物人間の生産地なのだろうか。

豊彦は、8人兄弟姉妹の4男で6番目の子だった。当時、長男が絶対優位で、次男はスペア、まさに“いらん子”（いてもいなくても、どうでもいい子）だった豊彦は、幼児期に、父方の祖父母の家に里子に出された。けっして両親に愛情がなかったわけではなく、それが、子どもの多い家の、当時の風潮だった。しかしながら、里子に出されるのは、6番目の豊彦の前後の子でもよかったはずなのに、とんだ巡り会わせ。人生の、デビュー早々ケチがついてしまった。4・5歳の頃に、両親の下に戻ってくるも、他の兄弟としっくりいかない。冬に、家族皆でコタツに入り、ミカンを食べていても、違和感からか2～3ｍ離れ、１人、ミカンを申し訳なさそうに口に入れていた。やがて、企業人となってから、見かけによらず、ナイーブな面をのぞかせるのは、そのような体験からくるのかもしれない。

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(1)10：00～11：00(定員締切）
(2)14：00～15：00(定員締切）

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